格安SIMが不安で踏み出せない人へ。実際に何が変わるのか

電話番号はそのまま使えます。いまのスマホもたいてい買い替えずに済みます。
ただし、ドコモやauのメールアドレス(@docomo.ne.jp など)はそのままでは使えなくなります。もうひとつ、お昼などの混み合う時間帯は通信が遅くなります。
この2つが分かれ目で、先に決めておくとあとの手続きで迷いません。
「格安SIM」というのは、ドコモ・au・ソフトバンク以外の会社と契約して、月々のスマホ代を下げる仕組みのことです。スマホ本体はそのまま使えますし、電話番号も変わりません。
電話番号はそのまま引き継げる
乗り換えると、いまの電話番号は使えなくなるのではないか。ここが最初につまずくところだと思います。
そのまま使えます。数年前までは、乗り換える前にいまの会社へ連絡して、番号を発行してもらう手続きが必要でした。いまは主要な会社どうしなら、それは要りません。
申し込みの途中でいまの会社の画面に一度移り、確認を済ませて戻ってくるだけです。
先に用意しておくものいまの会社のIDとパスワードを手元に用意してください。申し込みの途中でログインを求められます。これが分からないと、そこで止まります。ログイン情報の確認を先に済ませておくのが一番の近道です。
遅くなるのは混み合う時間帯だけ
安いぶん通信が遅くなって、使いものにならないのではないか。そう身構える方は少なくありません。
時間帯によっては遅くなります。ここは正直に書きます。
お昼の12時台と、夕方の帰宅時間あたりは、多くの人が一斉に使うため、地図や動画の読み込みが目に見えて遅くなることがあります。一日中ずっと遅いわけではなく、朝や夜はいまと変わらないと感じる人がほとんどです。
なお、電話をかける・受けるほうは、この混雑の影響を受けません。
自分に当てはめて考えるお昼の時間帯に、外でスマホをどう使っているかを思い出してみてください。お店を調べる、地図を見る、その程度なら困りません。お昼休みに動画を見るのが習慣なら、乗り換えないほうが満足できます。判断がつかなければ、いまの回線を残したまま1回線だけ試す手もあります。
110番や119番はこれまでどおりかけられる
いざというときに110番や119番がかけられないと困ります。ここは先に確かめておきたいところです。
かけられます。電話番号が付いている契約であれば、緊急の通報は問題なくできます。
ただし、データ通信だけの契約や、050で始まる番号を使う電話アプリからはかけられません。
申し込むときの選び方申し込むときに「音声通話つき」の契約を選んでください。電話番号をそのまま引き継ぐ場合は、自動的にこちらになります。データ通信だけの安いプランを選ばないよう、そこだけ気をつけてください。
携帯会社のメールアドレスは止まる
長く使ってきたメールアドレスが使えなくなるのは、電話番号よりも困るという方もいます。
使えなくなります。ここは正直に書きます。
@docomo.ne.jp、@ezweb.ne.jp、@softbank.jp といった携帯会社のメールアドレスは、その会社をやめると止まります。各社に月額330円ほどの「持ち運び」サービスがあり、申し込めば使い続けられます。
乗り換える前に決めておくことそのアドレスを家族や病院、銀行などに登録しているかを先に確かめてください。登録が多ければ持ち運びサービスを申し込む、少なければGmailなどに移して連絡先を変える。どちらでも構いませんが、乗り換える前に決めておくことが大事です。なお持ち運びには申し込みの期限があります。auの場合は解約後31日以内で、過ぎるとアドレスは戻りません。
LINE はアカウントもやり取りもそのまま
毎日使うものだけに、LINE が消えてしまわないかは気がかりだと思います。
使えます。電話番号が変わらないので、アカウントも、これまでのやり取りもそのままです。
ただし会社によっては「年齢確認」ができず、その場合は相手のIDを検索して友だちに追加する機能が使えなくなります。すでに友だちになっている人とのやり取りには影響しません。
IDの検索を使ったことが無いなら、気にしなくて構いません。よく使うなら、申し込む前に、その会社が年齢確認に対応しているかを公式ページで確かめてください。
解約時の違約金はいまはほとんどかからない
合わなかったときに高い違約金を取られるのではないか。そう思うと、なかなか踏み出せません。
いまはほとんどかかりません。この不安は、以前の「2年しばり」の記憶から来ているもので、その仕組みは各社とも取りやめています。
ただし、ごく短い期間で解約した場合にだけ手数料を設けている会社があります。
申し込む前の確かめ方申し込む前に、その会社の「解約」のページを一度だけ開いてください。何も書かれていなければ、かかりません。心配なら、まず1回線だけ試して、合わなければ戻る、と考えておけば十分です。
クレジットカードが無いと会社が絞られる
クレジットカードを持っていない、あるいは通信料の支払いには使いたくないという方は少なくありません。
会社によります。格安SIMはクレジットカード払いだけの会社が多いのが実情です。
ただし口座振替(銀行引き落とし)に対応している会社もあります。
候補を先に絞っておくカードを使いたくない場合は、申し込む前に「支払い方法」の欄で口座振替に対応しているかを確かめてください。ここを見ずに申し込むと、最後の画面で止まります。
スマホが使えなくなるのは切り替えの一瞬だけ
新しいSIMに切り替えている間、何日もスマホが使えなくなるのではないかと心配される方もいます。
まったく使えない期間は基本的にありません。新しいSIMが届いてから、自分で切り替えの操作をします。その作業中の短い時間だけ電話が使えなくなります。
作業する時間帯平日の昼間など、連絡が来ても困らない時間に作業してください。夜中や日曜に始めると、うまくいかなかったときに問い合わせ先が開いていません。
いまのスマホはたいていそのまま使える
スマホ本体まで買い替えることになるなら、安くなった意味がありません。ここも気になるところだと思います。
たいていはそのまま使えます。数年以内に買ったスマホなら、ほとんどの場合は問題ありません。
ただし機種によっては、届いた案内を見ながら、設定画面に1か所だけ入力する作業が必要になります。文字を写して入れるだけで、5分ほどの作業です。
使えるかどうかの調べ方申し込む前に、各社のサイトにある「動作確認済み端末」(端末とは、いま使っているスマホ本体のことです)の一覧で自分の機種を探してください。載っていれば使えます。載っていない機種は避けるのが無難です。
困ったときの窓口は電話かチャットになる
分からなくなったときに誰に聞けばいいのか。ここは正直に言って、実際に不便になる部分です。
店舗を持たない会社が多く、その場合は電話かチャットでの問い合わせになります。窓口へ行って画面を見せながら相談する、ということはできません。
ここは携帯会社より確実に不便になります。
対面で相談したい気持ちが強いなら、店舗のある会社を選ぶか、乗り換え自体を見送る判断もあります。安さと引き換えに手放すものがある、と分かった上で決めてください。
店舗で手伝ってもらえる格安SIMもある
設定を人に見てもらいながら進めたい。お店で手伝ってもらえないなら、安くても自分には無理だと思います。
店舗を持つ格安SIMもあります。イオンモバイルは全国200店舗以上あり、ネットワークの初期設定、いまの番号を引き継ぐための予約番号の発行、SIMロックの解除を、いずれも無料で手伝うと公表しています。契約する前に、SIMカードを1週間無料で試せるという案内もあります。
mineo にも店舗があり、SIMカードの差し替えやネットワークの設定を店舗で受け付けています。
⚠ ただし、店舗があることと、無料で教えてもらえることは別です。ワイモバイルと UQ mobile にも店舗はありますが、データの移し替えや操作の案内は月額のかかる有料サポートが中心です。
お店を頼りにするならまず、通える場所に店舗があるかを先に調べてください。会社を決めてから探すと、いちばん近い店舗が遠方だった、ということが起こります。 イオンモバイルには「イオンモバイルショップ」と「イオンモバイルスポット」があり、後者では契約後の相談を受け付けていません。店舗の一覧で、どちらなのかを確かめてください。
親の分を契約するなら名義を先に決める
親のスマホ代を下げてあげたいが、自分が代わりに手続きしてよいのか。ここで迷って止まる方が多いところです。
格安SIMには、契約する人と使う人を分ける仕組みがあります。子が契約者になり、親を利用者として登録する形です。イオンモバイルは、契約する方と実際に使う方が違う場合は申告するよう求めています。IIJmio も、契約者以外に利用者を設定できると案内しています。
⚠ ただし、親の電話番号をそのまま引き継ぐ場合は注意が要ります。IIJmio では、契約者と違う名義で番号を引き継ぐと、その番号の名義は自動的に契約者の名義に変わります。月々の支払いも契約者のクレジットカードに請求されます。
親の名義のまま子が代わりに手続きする、という形は、いまの携帯会社側でも簡単ではありません。ドコモとソフトバンクは家族による代理手続きに委任状と双方の本人確認書類を求めており、au は新規の契約について、原則として代理での手続きを受け付けていません。
先に決めておくこと誰の名義にするか、支払いは誰のカードにするか。この2つを、申し込みを始める前に親と話して決めてください。途中で決めようとすると、入力をやり直すことになります。 本人がその場にいるほうが早く済みます。本人確認の書類を撮る場面があり、いまの会社にログインする場面もあります。
無理に乗り換えないほうがよい人
安くなることより大事なものがある場合は、いまのままで構いません。次に当てはまるなら、乗り換えない判断のほうが良い結果になります。
- お昼休みに動画や地図をよく使う人。その時間帯は遅くなります
- 手続きを対面で見てもらいながら進めたい人。多くの格安SIMには相談できる窓口がありません
- いまのメールアドレスを絶対に変えたくなく、そのための月額も払いたくない人
- 家族割や自宅のインターネットとのセット割引を受けている人。自分だけ抜けると、家族の料金が上がることがあります
読み終えて進めそうだと思ったら
不安が残っているうちは、無理に進めないでください。読む順番は、不安を解く → 手順を知る → 会社を選ぶ、です。
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